みなさんこんにちは。
今日も豪雪してますか。
学芸員Aです。
博物館の2階で開催中の子ども縄文研究展を覗いてきました。
ただ展示を見るためだけではありません。
恒例の「じっぱくブログ大勝」の選考のためです。
選考委員長ですから当然です。委員は僕だけですけど。
今年の採点は昨年とうってかわって難航しました。
どれもなかなかの力作だったからです。
年を追うごとにレベルアップしているのが分かります。
しかし、このじっぱくブログの配点は研究以外のところに重いので、
研究だけでは必ずしも高得点に結びつきません。ここがミソです。
どうかご理解下さい。
さて、お待たせいたしました。
栄えあるジッパクブログ大勝の発表です・・・
ドルルルルルッルルルルルルル・・・(ドラムロード)
・・・
大勝は・・・
鐙島(あぶしま)小学校さんです!!
おめでとうございます。ぱちぱちぱち!
作品を拝見しましょう。
もう、のっけから強烈なインパクトを与えてくれました。
どこがって?写真に注目してください
これです。あやしげですね。よく見えない人のために、拡大します↓
・・・・!
なんだかもう、衝撃的すぎて言葉では適切な表現が見当たりません。
いろいろと超越しています。
といっては採点基準が疑われてしまいそうなので、すこし触れてみます。
最も大事なポイントは、
「誰も思いつかなかったことをやる」
これです。
過去に誰も思いつかなかったことなのですから、周囲からすぐに理解されることは稀です。
それだけに相当な説得と忍耐が必要となります。
マイナスからのスタートです。
そこを克服してきたことが評価のポイントになりました。
作品を見てください。実に奇天烈ですね。でもそこだけに目を奪われてはいけません。
真ん中の子も大事ですが、ここではその子を挟んだ二人、その笑顔。ここです。
この班のメンバーが、誰か一人の奇天烈な発案に理解を寄せ、採用し、
そしてチーム一丸となって作成に望み、ここまで進んできたことを如実に表しています。
ほかの学校から馬鹿にされるんじゃないか、失敗と言われるんじゃないか、
先生や学芸員から「遊んでんじゃないぞ!」としかられるんじゃないか。
そんな不安もあったことでしょう。
でも、そんな不安のなかでも互いを励まし、突き進み、たどり着いた。
結果、これまでの誰もしていなかったことが出来たわけです。
想像しながら学芸員Aはなんだか泣けてきました。
発表はどんな様子だったんでしょうね。聞きに行けば良かったなあ。
ところでインターネットがいつでも誰でも使えるようになったおかげで、
小学生でも高度な情報に触れることできるようになりました。
悪いとは言いませんが、ネットがあれば小学生でも簡単に縄文時代を調べられます。
でもここに落とし穴があります。
ネットには沢山の嘘が書かれているからです。
意図しない間違いもありますが、いずれにしても信用レベルは低い。
残念ながら専門でない人にはそれが分からないため、すぐにハマります。
壁新聞を見ていると、この痕跡が非常に多く見受けられました。
写し書きも多い。これはとても残念なことです。
クリック以外にも手を動かし、自分の力で明らかにできるものを大事にして欲しいと思います。
内容のよさとは、すなはち思考過程にこそ現れます。「答え」ではありません。
少なくとも先生や学芸員は、そこを見ているのです。
今回のじっぱくブログ大勝は、その辺も加味し、
ネットを見たり先生に教わったことだけでは絶対に生まれてこない、
オリジナリティ120%の形がそこにあったこと、ここを重視しました。
また来年、楽しみにしています。
学芸員A